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プレ神戸大学MBA勉強会のご報告
現代経営学研究所は、新企画として2023年2~3月に、MBAでの学びに興味や関心がある人を対象に、「プレ神戸大学MBA勉強会」を全4回開催しました。
今回、コーディネータを担当してくださった栗木先生に、概要や課題図書の紹介も含めこの勉強会について寄稿いただきました。
勉強会について
栗木 契
「プレ神戸大学MBA勉強会」を2023年2~3月の木曜日19:30~21:00の時間帯で、Zoomを使ってオンライン形式で開催しました。課題図書は『プレMBAの知的武装』です。この課題図書の後半の第2部を対象に、計4回開催しました。以下が勉強会の各回のテーマ、指定章、担当講師です。
第1回 マーケティング・技術経営(第10・11章) 栗木契教授
第2回 財務・会計・ファイナンス(第13・14章) 清水泰洋教授
第3回 組織論・戦略論(第12・15章) 鈴木竜太教授
第4回 ビジネスエコノミクス・経営倫理(第16・17章) 國部克彦教授
勉強会への参加者は13名。募集では、「MBAでの学びに興味や関心がある方」「MBAで学ぶ経営学のカバー領域について知りたい方」「将来MBA で学んでみたいと思っている方」を対象に、MBAの現役学生、修了生の方たちは参加を控えていただく形で参加者を募りました。
各回の講師は、指定章のいずれかの執筆者が担当しました。勉強会の前半は、担当講師が該当章のピンポイント解説を行うミニ・レクチャーを実施しました。後半は参加者が指定章を読んで、事前に提示されたディスカッションテーマに沿ってまとめた意見を発表するなど、講師と参加者間でディスカッションを行いました。
課題図書の『プレMBAの知的武装』は、神戸大学MBAの創立30周年を記念して出版された書籍です。コンパクトな本ですが、そこにはMBAの教室では何を学ぶか、いかに学ぶかのエッセンスが凝縮されています。MBAで学ぶ学生が、入学前の事前学習を的確に行うことができるようにしたいとの思いから、執筆されました。

神戸大学専門職大学院「MBA」(編著)、中央経済社、2021年
そして、この『プレMBAの知的武装』には、もうひとつの役割があります。MBAへの進学は決めていないが、さまざまな立場からMBAに興味をもつ人たちに、MBAとはどのような学びの場であるかを知ってもらい、関心を高めてもらうための本としての役割です。
海外のようなMBAホルダーの広がりに欠ける日本では、MBAに興味を寄せる人たちに向けて情報を発信していく努力が不可欠です。そのために神戸大学MBAでは、近年ではZoomで「神戸大学MBA公開セミナー」を定期発信するなどの取り組みを続けています。一方で、さらにじっくりと時間をかけて本を読み解きながら、MBAへの理解を深めていく機会も充実させていきたいと考えています。「プレ神戸大学MBA勉強会」は、そのための仕掛けです。
勉強会の第1期は、熱心な参加者を得て、充実した学びのときが実現しました。今後も継続開催の予定です。さらに多くの参加者を得て、この勉強会からMBAの理解と関心が広がっていくことを願っています。
担当講師より:
・全員が事前課題にきちんと取り組んで下さって、学ぶ意義と面白さを多面的に議論することができたと思います。
・事前の知識水準はバラバラでしたが、学ぶ意義を具体的に考えて参加していました。
・お互いなんとなく顔見知りのような感じになりつつあり、何人かがリードしながらよい感じで議論ができ、ラップアップでも内容から派生した質問が出ました。
参加者の声:アンケートより抜粋
・他業種の方の声を聞くことができてよかったです。
・勉強会で哲学的というか、答えの出し方が簡単ではないというか、掘り下げる思考の方法に考えさせられました。
・これまでOJTや担当業務に関する受講が多く、今回のような受講は初めてだった。理解不足で消化不良になることがあったが、課題図書にお勧めの図書が掲載されており、自分で学んでみようという動機になった。
終了後も、数名が残って質問されるなど熱心に参加されている様子を、講師から報告いただいています。ご参加いただいた皆さまには、アンケートにもご協力いただき、率直な感想やご意見をいただきました。この場を借りてお礼申し上げます。
課題図書の第1部を対象とした勉強会(第2期)を6月下旬に全4回で開講します(第2部を今秋開講予定)。MBAに関心をお持ちの方は、ぜひ、ご参加ご検討ください。また関心をお持ちの方がいらっしゃいましたら、お声がけいただけますと幸いです。
*第2期の詳細はこちらでご確認いただけます
