2022年9月24日に、神戸大学大学院専門職学位課程学位授与式が行われました。MBA Cafeの今年の活動も一区切りつきましたので、一年間の活動を振り返るとともに、大学との共催である神戸大学MBA修士論文報告会（ポスターセッション）について報告します。

　大学での対面授業が今年度ようやく再開されたことを受けて、MBA Cafeの活動は、対面とオンラインの活動となりました。理事会は、対面とオンラインを毎月交互に開催し、対面開催時も希望者にはオンライン出席を可能とし、できる限り負担なく出席できるようにしました。MBA Cafe主催のイベントの多くは参加者の利便性からオンライン中心となりましたが、対面のイベントができないか常に模索していました。対面のイベントでは、会員同士の交流を促すことで、よりアルムナイの関係を醸成することにつながると期待できるためです。対面で実施したかった「新入生歓迎会」は、残念ながら今年も中止を余儀なくされましたが、ポスターセッションは3年ぶりに対面での開催となりました。徐々にではありますが、コロナ前の理事会運営に戻りつつあります。コロナにより様々な制約がありましたが、それらも緩和され、数多くのイベントも滞りなく実施することができました。また、新しい試みも実現でき、MBA Cafeとして実りのある一年となりました。

オンライン講演会

　3月10日には、MBA Cafe主催としては初めての神戸大学MBA修了生によるオンライン講演会を開催しました。ご登壇いただいた船越先生は、2013年に神戸大学大学院経営学研究科専門職学位課程現代経営学専攻（経営学修士：MBA）を、2019年には同大学院博士課程後期課程を修了され、現在、大阪女学院大学の准教授です。神戸大学MBA修了生による講演はアルムナイの拡大にもつながるということで、先生の著書『インクルージョン・マネジメント』の出版も記念して、本講演を依頼しました。実は、2023年2月頃にも、同様な神戸大学MBA修了生による講演を計画しています。今回も魅力あるご講演になると思いますので、興味ある方はぜひMBA CafeのメーリングリストおよびFacebookグループの投稿を確認のうえ、お申し込み下さい。

　また、3月27日には、松尾博文名誉教授、伊藤宗彦名誉教授に「1からのデジタル経営」と題してご講演いただきました。2021年秋に伊藤教授から「2022年3月に神戸大学を退職するので、お世話になった神戸大学MBAに恩返しをしたい」と打診があり、編著の出版に合わせて講演いただきました。時流に沿った大変興味深いテーマのセミナーだったこともあり、120名を超える方にお申し込みいただきました。長年、神戸大学MBAをリードされた先生方の非常に興味深いお話で、MBAの講義を思い返すような感慨深いご講演でした。

受験生対象のオンラインセミナー

　8月25日には、本学MBA受験を検討している方を対象とした、神戸大学MBA公開セミナー 「修了⽣が語る 神⼾⼤学MBAって どんなとこ？」をオンラインで開催しました。神戸大学MBA専攻長の森直哉教授より、神戸大学MBAの概要を説明いただき、その後、修了生によるパネルディスカッションが行われました。MBA Cafe理事の梅野拓哉氏がモデレーターを務め、長田恵美子氏（2018）、大田結氏（2019）、渡瀨小百合氏（2020）、釘宮史彰氏（2021）の4名のパネリストが登壇しました。議論を深め、MBAに関する質疑応答も交わされました。

　このセミナーは、昨年から開催していますが、その甲斐もあってか、神戸大学MBA出願者数が増えたと伺っています。今年のセミナーも満足度が非常に高かったようです。来年度以降の入試でも、さらに出願者が増えていき、結果として、質の高い神戸大学MBA生を輩出することにつながってほしいと思っています。

ポスターセッション

　9月17日に開催された神戸大学MBA修士論文報告会(ポスターセッション)は、3年ぶりに対面開催となりました。この学年は、大学側の各ゼミのサポートが強化されたためか修士論文の進捗が早い印象を受けました。そのためMBA Cafe主催の修士論文相談会も5月だけの開催となりました。報告会では、質の高い発表が多く、しっかりと研究されていると感じました。MBA Cafe理事は、3年ぶりに対面での報告会に参加できることがうれしいこともあり、張り切って6名の理事が出席しました。その後、交流会も開催し、理事同士の交流も深めることができました。

　さて、神戸大学MBA修士論文報告会MBA Cafe賞の受賞者は、以下のとおりです。受賞された皆さま、おめでとうございます。

第一位　釘宮　史彰「事業転換期に適合した自社の採るべき企業戦略について～顧客のリ・インベンションを支える中堅社員の「全員戦力化」を目指して～」

第二位　今村　芽生「製造業におけるソリューション型サブスクリプションビジネスの事業管理に関する研究」

第三位　小郷　智子「日本企業におけるアフリカへのビジネス展開の促進要因について－コーポレート・ソーシャル・アントレプレナーシップの視点から」

第四位　長井香資子「長期キャリアでみた女性リーダーのコンピテンシーに関する研究 ―女性のキャリア開発のために―」

第五位　村松　啓介「業界のグローバル・ナンバーワン企業における防衛戦略」

第五位　松田　義基「カーボンニュートラル転換期におけるコングロマリット企業のローエンドイノベーション戦略」

　最後になりますが、私、多喜田保志は、2018年12月よりMBA Cafe会長の職を拝命しておりましたが、2022年12月より吉形圭右氏が会長となります。MBA Cafe会員の皆さまからのご支援を引き続きお願いいたします。